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月別アーカイブ: 10月 2015

10月12日の第10回APHCO(アジア・太平洋地域保健協同組合協議会)総会の紹介で、第755回(10月27日付)の続きです。

総会は、主催国韓国を代表して、韓国医療福祉社会的協同組合連合会のイム・ジョンハン会長が挨拶を行い、私が総会の開会挨拶(内容は第753回で紹介済)を行いました。

2013年から2015年の活動報告として、以下のような報告を行いました。

・日本:2013年6月に「医療福祉生協のいのちの章典」を決定し、医療・介護・健康づくりの事業と運動をすすめていること、WHO世界保健デー、世界禁煙デーに合わせ健康チェックなど保健予防活動を行っていること、ジュネーブヘルスフォーラムで自主的な健康づくりの活動を報告したこと、東日本大震災被災者への傾聴ボランティアにより被災者の精神の健康を支援したこと、認知症家族対象のアンケートを行い認知症者の介護家族にうつ病などが多いことを公表し社会にアピールしたことなどを報告しました。

・ネパール:新しい病院建設が行われ、地域による医療間格差をなくしすべての人が公平に医療サービスが受けられるための努力をしていること、新しい憲法が制定され国民の保健医療への関心が高まり健診や保健予防活動が進められていることを報告しました。

・韓国:協同組合法が変更となり200を超えて存在していた疑似医療生協が法に沿って本来の役割が求められることとなり、法を遵守していた生協は医療福祉社会的協同組合として活動していることを報告しました。

また、各国からの報告の中で、

・マレーシア:外国人労働者の健康診断を行うFOMEMAの活動や、ジェネリック薬品を提供する事業、デング熱診断用キットの普及などの活動が報告されました。

・インド(シュシュリュシャ市民生協):ムンバイ郊外に新病院建設の準備中で、心疾患や人工関節手術・がんの手術・胃腸疾患の手術などに対応できることが報告されました。

役員改選が行われ、会長に私が再任され、副会長にサイードさん(マレーシア)、パドマナブハンさん(インド・ケララ)が再任、理事にデシュムクさん(インド・ムンバイ)が再任され、新任理事として、日本から髙橋淳・岡山協立病院院長、韓国のイム・ジョンハンさんが選ばれました。


 

10月12日にソウル市庁舎の地下ホールで、第10回APHCO(アジア・太平洋地域保健協同組合協議会)総会が開催されました。会長挨拶は、第753回(10月12日)で紹介しました。

ソウル市庁舎の地下は、市民に開放されていて、イベントなども行っています。そんな訳で、今回のAPHCO総会も地下ホールで開催することになりました。

ただ、9時前にならないと会場に入れないため、少し早く着いたため、市庁舎周辺を「観光」することになりました。「観光」といっても、ソウルはこの時期には珍しく冷え込み、8℃でした。

写真でソウル市庁舎近辺を紹介します。

10月22日の午後2時から、第7回地域連携会議を、医療センター(独立行政法人国立病院機構・四国こどもとおとなの医療センター)の研修室「こもれびホール」で開催しました。主催は、医療センターと善通寺診療所・訪看STほがらか・訪HPほがらかです。これまでは、善通寺市の施設をお借りしていましたが、前回から医療センターの御好意で、立派な研修室を使用できるようになりました。

半年に一回の開催ですから、4年目になります。私は開会挨拶で「できるだけ自宅で生活したいという患者さんの願いをかなえるために、旧・国立善通寺病院の『地域連携室』と懇談する中で、顔の見える関係を作りたい、ということで始めた会議です」と述べました。

今回は過去最大の、14事業所50数人の参加で盛大に開かれました。

まず、社会医療法人財団 大樹会 総合病院 回生病院、医療連携センター地域連携室の前川主任から「在宅療養後方支援病院の紹介及び現在の稼働状況」と題する報告と、医療法人 社団重仁 麻田総合病院、地域連携室の山本医療ソーシャルワーカーの「地域包括ケアシステムの構築と麻田総合病院の役割」の報告が行われ、質疑のあと、7グループに分かれて熱心な意見交換が行われました。

まとめはこれからですが、引き続きこの取り組みを大事にしながら続けていきたいと思います。

先週は、韓国・ネパールを訪問してきました。しばらく、その話題について掲載して行きます。

10月12日にソウル市庁舎の地下ホールで、第10回APHCO(アジア・太平洋地域保健協同組合協議会)総会が開催され、APHCO会長として、挨拶を行いました。

最初に、ネパールの大地震で犠牲になった方に黙とうをささげたのちに以下の内容(大要)で会長挨拶を行いました。

2015年4月25日にネパールで発生した巨大地震とその後の断続的な余震は、広範囲にわたり家屋や学校、歴史的建造物が倒壊するなど、ネパールに多大な被害をもたらしました。フェクトネパールは、地震発生当初から被災者への医療支援を行いました。地震の影響で病院のICUが使えなくなるなど、自らも被災しながらも医師や看護師などが中心に被災者の支援を継続しています。

APHCOは、フェクトネパールを支援するために、加盟団体に支援を呼びかけるとともに、IHCO(国際保健協同組合協議会)に情報提供をし、ニュースレターを通じて支援の呼びかけをしました。多くの保健協同組合が募金などの支援にとりくみました。

医療福祉生協連は、加盟団体に呼びかけ、931万円余の募金を集めました。本総会終了後に、ネパールを訪問し被災地を視察するとともに、フェクトネパールの幹部と今後の支援などについて懇談を行う予定です。

今回のネパール地震では、APHCOの国際協力の力が発揮され、APHCOの価値を再認識する機会となりました。しかしながら、APHCOの加盟国はまだ少なく、価値を最大限に発揮するためは加盟国を拡大し、併せて、大規模災害時の国際協力について検討が必要との認識も生まれました。

前回総会から今回総会の間に、保健・医療の分野で世界的な関心を集めたのは感染症についてです。エボラウイルスはアフリカを中心に拡大し、世界各国で多数の犠牲者を出しました。MERSは、韓国や中東サウジアラビアなどで感染を拡大しました。感染症の予防は、人類社会の発展のために必要なとりくみであり、保健協同組合が果たすべき役割の一つだと思います。KDM(マレーシア医師協同組合)はデング熱予防のためデング熱キットを安価に提供するとりくみをすすめています。APHCOとしても引き続き感染予防にとりくむ必要があります。

韓国で節目となる記念すべき第10回APHCO総会を韓国で開催できましたことに、大きな喜びを感じています。韓国は、医療・介護・ヘルスプロモーションを広げるために、行政と連携し社会的医療福祉協同組合への移行をすすめ、国内で協同組合の価値を高め急速な発展を遂げています。

総会開催をご準備いただきました韓国医療福祉社会的協同組合の皆様にお礼を申し上げます。

地方政治新聞「民主香川」に、「史上最悪の社会保障改悪」というタイトルで、医療・福祉の改悪の内容を連載しています。2015年8月9日号(第1680号)に掲載した、「第7回 看護師の特定行為について考える(上)」で、タイトルを含め一部修正しています。

2014年6月18日に「医療・介護総合法」(正式名称:地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律)」が成立し、病床の報告制度・地域包括ケアシステム、特定看護師制度、医療事故調査の仕組みなどが決められました。

しかし、この法律は、税と社会保障一体改革を元にした、「プログラム法」に基づき、医療法や介護保険法など19本の改正案をまとめた一括法であるため、具体的な内容については政令等で定められるとされていました。

その内容が徐々に明らかになってきました。

今回は「看護師の特定行為」に触れます。看護師の業務については、保助看法(保健師助産師看護師法)により、「傷病者若しくはじよく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とする」とされています。

今回の特定看護師制度は、在宅医療等の推進を図るために、医師・歯科医師の判断を待たずに、あらかじめ定められた手順書により、一定の診療の補助(例えば脱水時の点滴(脱水の程度の判断と輸液による補正)などを行う看護師を養成するためのものです。

すでに、315時間にわたる「共通科目」の研修内容と、21区分(38行為)の内容と研修時間(1区分あたり15~72時間)は公表されており、研修する施設も決まりつつあります。

6月中旬から厚生支局(以前の社会保険事務局)単位で説明会も開催され、資料も厚労省のHPに掲載されています。

この制度にどう対応していくか、検討の余地があります。

これまで、一つ一つ、医師・歯科医師の指示のもとに看護師が行っていた医療行為が、包括的な指示(手順書)があれば、研修を終えた看護師が医師・歯科医師にその都度医師・歯科医師の指示を仰がなくても行えるようになる訳です。

例えば、インスリン注射を行っている糖尿病患者に対し、血糖の値によりインスリン量を変えるには、医師の指示が必要ですが、手順書があれば看護師の判断で可能になります。しかし、実は多くの場合、あらかじめ決めたスライディング・スケールにより看護師が判断しているのが実態だと思います。血糖値が300以上400未満ならインスリン量を2単位増やす、100~300なら指示した量で、といった具合です。

人工呼吸器の設定の変更なども、患者の容体に影響しない範囲ならある程度は実施していると思います。

しかし、人工呼吸器からの離脱、気管カニューレの交換、一時ペースメーカーの操作及び管理、胃ろうカテーテルや胃ろうボタンの交換など、医師でもできない場合が多いと思われる内容が含まれており、本当にこれでよいのか、と思います。

11日(日)から、韓国に行きます。APHCO(アジア・太平洋地域保健協同組合協議会)の総会が、ソウル市内で開催される予定で、現在準備中です。総会の後に、シンポジウムもあり日本の医療福祉生協の活動を報告する予定です。そのあと、ネパールに飛んで、4月に起きた地震の被害の様子の視察と、フェクトネパールとの懇談を予定しています。

ネパールでは、新しい憲法の制定作業が行われており、以前に比し治安が悪くなったと伝えられています。外務省の海外安全ホームページでも、首都カトマンズも、レベル1(滞在に当たり危険を避けるための特別な注意が必要)になっています。

7月24日付の外務省の記事では、以下のように注意喚起が行われています。

1.ネパールでは,2014年1月以降,第2回制憲議会で新憲法の制定作業が進められています。2015年7月20日・21日には憲法制定作業の一つとしてネパール全土で一般市民から憲法草案に関する意見聴取が行われました。現在,公式には憲法制定期限は発表されていませんが,一部の有力政治家による「8月中旬までには新憲法を制定する」との発言が現地では報じられています。

2.このような状況の中,憲法草案の内容に不満を抱く野党グループが,各地でバンダ(ゼネスト)やチャッカジャム(交通妨害)などの抗議活動を頻繁に起こしており,治安状況が悪化する傾向にあります。首都カトマンズにおいても,7月22日,通行中のスクールバスが放火されるなどの事件が発生しました。

以前訪問した時も、バンダと呼ばれるゼネストで、半日ホテルに缶詰めになったことがありました。ガソリンなど「油」の供給が悪化しているとも言われているので、少し心配です。直前まで悩みそうです。