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第7回目のすずらんのつどい

平成30年9月1日に第7回目のすずらんのつどい(緩和ケア病棟遺族会)を開催しました。

今回は、11家族16名のご家族の方々が参加しました。医師、看護師、リハビリスタッフ、ソーシャルワーカー等のスタッフが数名ずつ分かれ、ご家族の方々とテーブルを囲み、故人の思い出や入院中の様子を振り返りました。ご家族の皆さんは初対面の方同士でしたが「1年くらい気持ちの浮き沈みはあったけど、やっと前向きになれた。なので、今日は先生や看護師さんに会いに来ました。主人の日記を読んだときに、部屋でボランティアさんが歌ってくれたのが嬉しかったと書いてました。本当に最後まで苦しまなかったと思います。最初、平和病院の印象はなかったけど、先生や看護師さんが優しくて、印象がうなぎ上りに良くなりました。」「入院中に母が亡くなりあの時から感情が止まったようです。誰にも言えなかったです…。半年過ぎましたが、まだ前向きになれません。前向きにならないといけないと思うんですけど、誰にも会いたくない日も多いです。でもそんな時に今回のお手紙が届いたので、来てみました。」など、会話が途切れることなく話が盛り上がりました。

その後、臨床心理士の村上治先生から「悲しみと付き合うためには」というテーマで、東日本大震災のボランティアとして訪れた際の話を含めて話してくれました。

最後に、蓮井院長が「千の風になって」を歌い、原田医師はスタッフと共に「糸」を演奏しました。最後には「上を向いて歩こう」を皆で合唱しました。「蓮井先生は診察の時と声が違う。本当にいい声。」「先生たちの歌がよかった。」と話す声が聞こえました。

ご家族からいただいた感謝の言葉は、スタッフの励みになりました。指摘されたことも含めて、今後のケアに生かしていこうと思います。

緩和ケア病棟とは

みなさんは緩和ケア病棟と聞くと、どんな病棟を想像しますか?私が初めて緩和ケア病棟を知ったとき、イメージしていたのは「看取りの近くなったがん患者様のケアをするところ」というものでした。実際はというと、予後が長いと診断されている方や、自分で歩いたり食べたりすることができる方もたくさんいます。中には、体調をみて退院・転院する方も多く、そういった患者様が年々増えてきているように思います。

緩和ケア病棟では、まず患者様にどのような症状があり、どんな風に苦痛を感じているのかを伺わせてもらいます。がん患者様の多くは、痛みや呼吸困難感といった症状を訴えられます。できるだけつらい症状を緩和できるよう薬剤の調整や、ケアを患者様やご家族様と相談しながら行っています。

そして緩和ケア病棟の特徴として、一番大切にしていることは、今までその人が大切にしてきたこと、ここで希望していることをできるだけ支援することです。食べること、お風呂に入ること、歯を磨くこと、私たちにとって当たり前に生活の中でおこなっていることであったり、ご飯は景色をみて食べたい、自分のことは自分でしたいという思いもできるだけ尊重して関われるように、主治医や看護師・理学療法士と共に毎日カンファレンスを行い、どうすれば思いを尊重できるか検討し共有するようにしています。そのため、入院時には、どんな日課があったか、どんなことを大切にしていたか、ここにきて希望していることはあるか等、他の病棟とは違い今までの日常のことや希望もお伺いしています。できるだけ今までと同じ生活の場として過ごせるような関わりを目指しています。

患者様の体調は毎日様々です。

今日は気分がいいからラウンジに出てみよう、今日はしんどいから部屋でゆっくり過ごそう、その人がどんな1日にしたいか、日々が穏やかに過ごせるよう体調をみて一緒に一日の過ごし方を考えています。

また、ご家族様との関わりも大切にしています。

緩和ケアの対象者は患者様ご本人だけではなく、ご家族様も対象者です。ご家族が希望されていること、不安に思っていることもたくさんあると思います。ご家族様ともコミュニケーションをとりながら治療やケア方法についても相談・共有させてもらっています。

緩和ケア病棟と聞くと患者様やご家族様の中には「最期を過ごす場所」と考えられている方も多いのではないでしょうか?この記事をみていただきそれだけではなく、穏やかに安心して過ごせる生活の場であることを分かってもらえると嬉しいです。病棟には広いキッチンに栗林公園の見える大きなラウンジがあり患者様もご家族様も毎日ゆったりとここで過ごしています。

高場 早希

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